詐欺

毎日見えない敵と戦ってます。イオナズンを唱えてもMPが足りないので撃てません。
オハコンバンワ、ヒロック☆デスピサロです。
毎度憂鬱となる月末がやってまいりました。
何が憂鬱って家賃やら光熱費やら携帯やら保険の振込みをせねばなりません。
トボトボと家賃振込みの為銀行に向かって歩き始めます。
財布落ちてないかぁ。給料袋落ちてないかぁ。
ボストンバッグとか落ちてて中見たら3億円とか、3億円あったら全身整形して僕のことを誰も知らない土地に行って豚猫を愛して生きていくわぁとか訳の分からない妄想を思いながら下向いて歩いているとトントンと僕の肩に誰かが触りました。
ビックリして僕が豚猫、とか言いそうになりましたがグッと堪えて後ろを見ると色の黒いジジイが立っていました。
ギャンブルの果てに嫁に逃げられもうペシャンコな風貌で僕をニヤニヤ見つめていました。
誰ですか?何ですか?と尋ねてみたら、「京橋から来てんけどな、芦屋で財布を落としてお金が無いねんけど馬券があってな、これ9万円当たってんねん。こっちが5万でこっちが4万。」と2枚の馬券を僕に見せてきた。
「でな、兄ちゃん。この辺にWINSあるって聞いてんけど何処にあるか教えてくれへんか?へへへ。」
このジジイの手には9万円になる馬券。
近くにあったレンガで頭を殴り馬券を奪って逃走しよう。
そんな人生も悪くない。いい経験だ。経験値が上がる。レベルが上がる。イオナズンが撃てる。とか思ったが理性が僕を止めた。
もうちょっとでたかが9万円で逃亡者生活だった。危ない。

「WINSなら元町駅の前にあるから頑張って歩いてください。」と言うと厚かましくもジジイは案内してくれと言い出した。
なんで俺がお前のようなジジイ(遊び人)を連れて歩かねばならんのだ。俺は勇者だ。戦士と賢者と魔法使いをパーティに入れて悪の神官を倒すという使命があるのだ。
「連れて行ってくれたら兄ちゃんもお礼3万円あげる。」
「WINSまでお供します。任せてください。荷物もちましょうか?」うへっへえ!捨てる神もあれば拾う神もありだぜ!!!新しいレコードだぜ!!新しいレコード針ゲットだぜ!俺は故あれば裏切るのさ!
「WINSまでここから何分くらいで行けるのや?」
「20分くらいで着きますよ。20分なんて僕のトークで退屈させません。さぁ歩きましょう。」
「WINSて何時まで開いてるんやろ?今5時15分やから~、」
「あ!すぐ調べます!」と携帯をだしたら
「いやいや兄ちゃん!行ったら分かるからとりあえず行こ!」
「了解しました。じゃあ急ぎましょう!」僕は満面の笑顔で接待しながらWINSへと歩き出した。
その途中。「毎日現場で働いている」やら「もしWINSが開いてなかったら電車賃も無い」やら「帰れなかったら明日の仕事がパァになる」とか聞いてもいない事を喋りだしました。
「知るかアホゥ。」とは言えず笑顔で「大丈夫ですよ☆」と励ましていたらWINSに到着。
「ヤッター!3万円ゲットだぜ!こんなジジイ連れてわざわざ歩いてきた甲斐があったぜ!」と叫ぼうと思ったがWINSは閉まっていた。
「あぁぁあああ」ジジイと俺は崩れた。
「あぁぁ帰れない。。。。。明日の仕事もパァ。。。。。」とジジイは人生終わったかの様に呟いた。
知るか。俺は貴重な時間をオマエ如きに費やしたのだ。死ね。と近くにあったレンガで頭を殴ろうと思った瞬間。
「兄ちゃん。この馬券やるから3万円くれへんか。」
「えぇぇ!マジっすか!ダメっすよ!9万円の価値あるものを3万円で!」
「ここまで連れてきてくれたし兄ちゃんに悪いからええでわ。」
9万円ー3万円=6万円ゲット☆家賃払えちゃうやん!
「そそそ、そうっすか。悪いっすね~」と今までのヒロックならすんなり渡していた所だったが、歴戦の勇者となったヒロックはふと思った。
騙されてるかも?
だって馬券が9万円になる証明が無いではないか。そんなただの紙切れに3万も払えない。そんな都合のイイ話あるか!世の中魔物だらけ、全ては敵だ!
「これが当たってる証明は?」と尋ねた。
「これ見てみ。京都の第9レース。」とくしゃくしゃな競馬新聞と馬券を出して見せた。
当たってる。間違いない。疑った俺はなんてバカなんだ。じじい、嫌な気にさせて申し訳ない。
「どうや、当たってるやろ、へへへ、3万でええわ。」とまた言ってきたじじいの目の奥に光る邪悪な閃光を僕の邪眼は見逃さなかった。
ハ!この新聞の日付とこの馬券のレースの日付、全然違う!やばい、俺騙されかけてる!確信犯!
その場で近くにあったレンガで頭を殴ってやろうかと思ったが止めた。
僕は勇者です。この世に蔓延る悪をぶっ殺す為に生まれてきました。
「じゃあ今1万円しか持ってないからあと2万円を銀行に行っておろしてきますからついて来てください。」と1万円を手渡す。
「おぅ。すまんなぁ、兄ちゃん。へへへ。」しっかり1万円受け取りました。バカが。笑ってられるのは今のうちだ。
そして三宮の駅の銀行に向かうふりをして三宮の駅にある交番に向けて歩きだした。
「いやぁ申し訳ないっす。銀行までもうちょっとなんで我慢してくださいね。これで帰れますね。明日の仕事も大丈夫っすね。」と笑顔で振舞う俺。
「いやいや、おかげで助かるわぁ兄ちゃん。」
オマエのような奴は死ね。心の底から叫びたい衝動を必死にこらえていざポリスボックスへ!
そして三宮駅にある銀行前に着き「ちょっとトイレ行ってくるからここで待っててください。すぐ戻ってきますから!」と言い残し僕はポリボックスへと駆け込んだ。
ポリボックスに不意に駆け込んだら警官が携帯メールをやっていた。僕にビックリしていた。怠けている警官を近くにあったレンガで殴ろうと思ったが。
「こんちわ。メール中すいません。」と皮肉たっぷりに。でも警官よ、もう携帯メールなんかやってる暇なんてないぜ!事件だ!
「実は馬券を持ったじじいが(中略)」すぐさま警官と俺は銀行前に。
「おまわりさん!あいつっす!あのじじいっす!」
じじいを俺と警官が囲む。じじいはハ!とした顔になった。
「ちょっと警察まで来てもらえますか?」と言うとじじいはスンナリ連行された。
俺はポリボックスで馬券と競馬新聞を分捕りもう一度調べる。間違いない。
さらにじじいは財布を落としたと言ったはずなのに財布も所持。あとなぜかフリカケを持っていた。
その後じじいは罪の名前はわからんが大きな警察署にパトカーで連行されていった。
そして何故か俺もパトカーにて護送??そのまま貴重な時間を調書取りに3時間も食われた後じじいから1万円を取り返してもらい帰宅。
長い一日だった。
そして家賃を払うのを忘れた。
オツカレーション。

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